★4年間で自家用免許の取得を目指す?
法政大学が、2008年度に新設する理工学部にパイロット養成コースを設けると発表したそうだ(asahi.com)。
なんでも、「4年間で自家用免許の取得を目指す」という。
はぁ?
お金さえあれば、どこの大学に通っていようが、1年の夏休み2か月で自家用免許は取れるだろう。
それでだめでも、2年の夏休み2か月を加えれば、まず間違いない。それで取れないようなら、どのみち、パイロットになんかなれない。
実際に飛行機を操縦する実習は、福島県の福島空港で行う。パイロット養成コースは東海大学などにもあるが、操縦実習は米国で行っており、国内空港での実習は航空大学校を除いて初めてという
とあるが、どこで訓練しようが自家用免許は同じだ。日本「だけ」で訓練すれば、無駄に時間とお金がかかるだけである(航空大学校や自衛隊、海上保安庁などは別)。
第一、日本航空だってルフトハンザだって、最初の自家用免許はアメリカやオーストラリアで取らせている(アメリカで訓練していたとき、ルフトハンザのパイロット候補生と砂漠の空港で一緒になり、今は同じステージなのにこの後が全然違ってくるんだよな、と落ち込んだものだ)。
4年もかけて自家用免許なんか取ったって、もちろん職業パイロットにはなれない。
と思っていると・・・
将来的には大学院にもコースを設け、旅客機パイロットの前提条件となる事業用免許を取得できるようにする計画だ
という。
何が悲しくて、大学院にまで行って事業用免許を取らねばならないのだ。
航空大学校なら、事業用・多発・計器すべて揃えて2年しかかからない。就職もまあ、約束されている。
いったい、どんな人がカリキュラムを設計したのだろう? 本気で職業パイロットを養成する気があるのかな? それに、どんな人がここへ進みたがるんだろう?