■本能?

 飼っている文鳥が、カゴの下に敷いた新聞紙を熱心に引きちぎって、巣作りらしき行動をしている。

 問題は、その場所が飲み水(兼 水浴び)容器の中だということだ。

 水に新聞紙を浮かべ、その中に籠もるという珍妙な生態を数か月前から披露している。

 先月には、巣作りに適した巣を入れてやったのだが、居心地が良くなかったのか、そちらには1〜2度入っただけ(中に少しだけフンがあるのでわかった)で、その後放置したままだ。

 新聞も水も毎日替えるので、いつまで経っても巣らしきものにはならないが、愚かで可哀相な鳥は、今も一生懸命新聞紙を引っ張っている。

 それにしても、巣作り?が始まったのは秋ごろからだと思うのだが、それまでは幼すぎてそういうことはしなかったにしても、季節感を誤っているのは、人工的な環境だからだろうか。

 ともかく、誰からも教えられていないのに、賽の河原を積むように巣を作ろうとしているかに見える。

 仮に巣が完成しても、子孫を残す望みはないのに。

 これが本能だとしたらやっぱりすごい。エサをついばむのはともかくとして、飛ぶのだって水浴びだって、まったく誰からも習っていない。

 先代とまったく同じ行動をする当代だが、先代は巣作りしなかったと記憶している。雌雄とかに関係があるのだろうか。どちらも雌だと思っているんだけれど。