■パスタ、パスタ
引き続き家人が仕事で遅くなるので、今夜は私が夕食を作ることにした。夕食といっても、私が作れるのはほぼパスタに限られる。
昨夜、半額の寿司を食べながらその旨を告げると、「それはいいけど、2回作るの?」という返事。
そうか、時間が3時間ぐらいずれるので、家人を待つのでなければ2回作るということになってしまう。そんなことも思いつかなかった。
パスタ自体は多いときには週に数回作っているのだが、同じ日の1食に2回作るというのは確かに面倒だ。
だがまあ、それしか方法がなさそうなので、遊び疲れた体に鞭打って2回作った。家人の夕食に時間を合わせると空腹になりすぎる。
野菜は3人分切って1人分置いておく。ニンニクはそうはいかないので2回とも直前に切ったが、準備さえできていれば麺を茹でて野菜などを炒めるだけなので、そう手間はかからなかった。
どのみち、ゼロから作っても20分ぐらいでできる料理だ。
まず息子と2人でリングィーネを食べ、後で家人のスパゲッティーニのお相伴にあずかる。われながら、どちらも美味であった。
そういえば、昨日の昼も息子と私はスパゲティを食べた。
土曜日だというのに、馴染みのトラットリアが臨時休業で、例によって!断り書きも出していない。愛想なく「Closed」の札が下がっているだけだ。
が、中を見るとみんな出勤して働いているようなので、事情を聞いてみた。
私が店員であれば、ひたすら恐縮して「わざわざおいでいただいたのに申し訳ありません」と平身低頭しながら説明するだろうが、若い店員はあっけらかんとしたものである。夕食から営業するので、その仕込みをしているそうだ。
マスターは私たちに気づいていなかったようだが、たとえ気づいても、素っ気なく「ああ、すいません」程度しか言わない(経験がある)。
悪気はないのだろうが、貼り紙がないことも含め、接客業としてどうなのかと思わないでもない。
しかしながら、お蔭様で、すぐ近くにある、以前自転車で通りがかったときに見かけた別のトラットリアで初めて食べることができた。クルマだと気づかずに通り過ぎるような小さな店である。
若い男性が作り、女性が給仕する。そうかなあと思っていたのだが、帰ってから調べてみるとやはり夫婦らしい。
まあまあの入りだったが、土曜の昼にしては混んでいるとは言いがたい。だが、パスタも赤ぶどうジュースもパンナコッタもおいしかった。
ソフトドリンクがそれなりに充実しているのは珍しいし、ランチの時は全席禁煙だ。
これからはできるだけひいきにしよう。