■今日の明石海峡大橋

 土曜日はものすごく視程がよく、はるか彼方まですっきりと見通せたようだ。だが、今日の視程は30km。でもまあ、悪くない。

 日本(関西)って、どうして遠くの景色が見えないのかよくわからなかった。カリフォルニアなんかだと、上がった瞬間に100km以上先の目的地が見えたりするのだ。飛行に何の不安もなく、ものすごく楽だった。

 理由は単純で、見通しがいいのは大気中に水蒸気がほとんど存在しないからだ。湿気の多い日本だと、水蒸気のせいで、霞んだり靄ったりする。もちろん、本格的に雲があったりもする。そんなことも知らなかった。

 知らなかったと言えば、雲がどうしてできるのかとか、どうしていろんな形の雲があるのかとか、ほとんど何も知らなかった。今でも知っているとは言えないが、ごくごく基礎的なことをやっと理解するようになった。気象って、中学校で習ったきりなのだから、知らなくても不思議はない。

 飛行機を操縦するようになって、ほとんど縁のなかった分野の知識が増え、世の中の見通しが少しだけ明るくなってきたのは思わぬ副産物だった。何で知らなかったのかが不思議なぐらい、ごくごく常識的なことなんだけれど。

 あれ!? 何の話だっけ。お気に入りの明石海峡大橋。色は赤の方がよかったと思うが、ゴールデンゲートブリッジの真似だと思われるのを避けたかったのだろうか。まあそれはそれ。別にこの橋でなくても、空からの景色はいつも格別だ。