◆梅には目もくれないで

 大阪空港へファイナルアプローチする飛行機がひっきりなしに低空で通過する大阪城公園。地上にはホームレスのテント群。そして、梅見に向かう善男善女?たち。

 そんな中、飛行機にも梅にも目もくれない異様な集団(でも、いい人ばかりです)がいる。全員が胸元に双眼鏡をぶら下げ、三脚付きの望遠鏡を抱えた人も数多い。相変わらず、老人会と見紛うばかりの年齢構成。今日の最年少はおそらく私だ(あ、違うな。30代もいたか・・・後記)

 知る人は多くないかもしれないが、大阪城公園は「世界的に有名」と言ってもいいぐらいの、バードウォッチングの名所である。現に、日本に留学する際に「大阪城公園があるから」という理由で大阪の大学を選んだヨーロッパ人がいると聞いた。

 もっとも、これは大阪に緑が少ないことの裏返しでもある。春と秋の渡りの際、中継地として好適な場所が少ないために、ここに集中的に野鳥が来るのだ。今は渡りの季節ではないので珍しい鳥は見られないが、それでも、イカルアオジルリビタキヤマガラトラツグミイソヒヨドリ(♀)、そしてウグイスなど36種の野鳥が目を楽しませてくれた。

 ・・・素人の私が言うのも何だが、エコロジカルで健康的な、21世紀にうってつけの趣味だ。バードウォッチャーの数がもっと増えればいいのにと思う。