◆設計失敗
左の方に、「湯口」と書いた矢印がある。それに加え、赤で大きく「湯 出口 注→」と書いた、ものすごく目立つ黄色い付箋が貼ってある。
それでも、このポットでお湯を注ごうとしたのをたまたま私が見た唯一の方が、左手の上に熱湯を出して火傷なさった。幸い、大したことはなさそうだったけれど。
左手で持ったカップを真ん中に持って行き、右手で「出湯」のボタンを押すと(私もいつもそうする)、左手の上に熱湯が注ぐように「設計」されているのだ。
機械というのは、何の気なしに一般的な操作をしたときに正しく動くように設計せねばならない。
誤用すれば火傷したりケガしたりするような機械の場合はなおさらである。この電気ジャーポットの設計は、明らかに失敗だと言えるだろう。
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それに、どこから湯が出るのか誤解されるような機械だと気づいたら、担当者がすべきことは付箋を貼って注意を促すことではなく、この場から撤去することであっただろう。
特に、不特定多数の人が使うような場であれば。
事故というのは、「ちょっとそれはないだろう」ということが二重三重に重なったときに起こる。
自戒したい。