◆文部科学省がここまでひどいとは・・・

 文部科学省の愚かさと非道さは、仕事として関わりのある者の間では つとに知られたことだが、これほどまでに凄まじい例は、さすがに初めてかもしれない。

 平成31年度全国学力・学習状況調査 中学校英語「話すこと」調査に向けて文部科学省

 上記リンクの pdf を読むと、中学校の先生方の阿鼻叫喚と怨嗟の声が聞こえ、絶望に打ちひしがれる様子が手に取るようにわかる気がする。

 短い通知文で ものすごい作業量を現場に強いる文科省お得意の書類なので、この際、中学校教員になったつもりで、ぜひ一度みなさまにも目を通していただきたい。

 教員の(場合によっては非人間的とさえ言える)長時間労働が問題・有名になっている中、新たにこれだけの業務を押しつけることの意味を、文科省はわかっているのだろうか(反語)。

 また、文教予算が削減されていく中で、100万人が同じ日に「OS : Windows7 以上・HDD: 空き容量 2GB 以上・メモリ: 4GB 以上・USB 空きポート 1 ポート以上)」のパソコンを使えるだけの資源が学校にあるのだろうか(反語)。

 万一あったとしても、今どきの公的機関のパソコンは、勝手にソフトがインストールできないように、また、USBメモリが接続できないようになっているのがふつうだ。

 その壁をクリアするためには、またしても教員の労働に頼らざるをえない。

 無駄な業務ばかり増えて教育や指導の時間が減る、典型的なパターンである。

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 上記に関しては、「パパ教員の戯れ言日記」というブログに、当事者としては抑えた筆致で具体的に書かれている

 心中はこんなものではないだろう。

 幸いというか、その声は文部科学大臣にまで届いたそうなのだが、「来年4月18日(木曜日)」とまで実施が確定している事業を止められるとは考えにくい。

 いや、止めなくても、こんな「学力テスト」をきちんと実施することは不可能だと思うのだが、もし、献身的・奴隷的労働と膨大な予算の上にそれが可能になったとしたら・・・

 それこそが、「無理が通れば道理が引っ込む」教育行政の恐ろしさだと言えるかもしれない。