★生まれ変わり?

 2代目の文鳥を飼っている。前の文鳥と名前も同じで、たまに同じ鳥のような気がすることもある。

 だが、ヒナの時から給餌していた前のと違って、今のは自分でエサを食べられるようになっていた売れ残りを手に入れたので、かなり「慣れ度」が違う。一番可愛がっている息子にはよくなついているようだが、私には今一つだ。

 その文鳥が、前のとまったく同じ動作をする。

 寝る前にカゴにダンボールをかぶせようとすると、中に引っかけてあるハシゴの縦棒に斜めに取り付くのである。

 誰に習ったわけでもない。前のも今のも幼いころからひとりぼっちだし、何かを教えられるほど我々も鳥も賢くない。

 初代は2012年の3月に死んでいるし、2代目は2017年春の生まれだから、おそらくまったくの「他人」だろう。

 同じ種類の小鳥の本能として、同じタイミングで同じ行動を取るのだろうか。

 理由はともあれ、惜しまれて死んでいった初代の生まれ変わりのような気が(ほんの少しだけ)して、不思議な安堵を覚える。